確率思考の戦略論(2)

数式中心に読み込んでみた。MとKの概念を理解できると、本の主張がものすごく理解できるようになった。Mを増やすという目的に沿って戦略が構築されているのがよくわかるので、数式もちゃんと理解したほうがいい。ざっくり要約してみた。

ただ、数学の話はちんぷんかんぷん。二項分布、ポアソン分布までは理解できたが、結局予測モデルをどうやって使うのかがわからなかった。あるカテゴリの市場規模を予測したいのだけど、やり方がわからない。他の人がブームに乗っかって実践編とかださないかな。

顧客数を増やすこと(水平拡大)を安易に諦めてはいけない

顧客数を増やせば、一人あたりの購入回数が増えるという法則が面白い。任天堂も顧客数にこだわってると聞いたし、TDRはスター・ウォーズとか入れてディズニーに興味ない男性も取り込もうとしてたりする。AKB総選挙でも、ファン数を増やせば、一人あたりのCD購入数も増えていくわけか。

ソーシャル・ゲームやアイドルについては、ファン数多い=魅力度が高いということだけでなく、利用者数が多いからこそ、競争が激しくなったり、承認欲求が強く満たせるようになったりして購入回数が増えそう。ニッチな商品だと、絞り込みたくなるけど、LTVを上げるためにも、客層を広げられないかアタマをひねるべきらしい。

量的調査の制約を知って適切な用途に絞って活用する

後半の量的調査(アンケート)に関して、消費者の認識=現実ではないという点はかなり重要。唯一、習慣と相対的順位は、認識=現実になりやすいというのも、消費者調査の実務者として激しく同意。道具というのは、特定の用途でしか使えないモノ。量的調査は道具。したがって、何に利用できて、何に利用できないかを知っておくことが大切。

競合の捉え方が腹落ちする

商品カテゴリ>ブランドという2つの粒度において、消費者はEvoked setを持っており、その中からプレファレンスに基づく確率に従って購買意思決定を行うという視点が面白い。バナナはフルーツというカテゴリで認識されているが、朝食のEvoked setとして持たれている食パン・ヨーグルト・コーンフレークなどと同じカテゴリの競合であって、その戦いの後にフィリピン産なのか、チリ産なのかみたいな戦いが始まっている。

消費者にとっての代替案が競合であって、調査機関やメディアがくくるカテゴリはどうでもいいという話が腹落ちすると思う。この説明はありがたく盗ませていただく。

自然に逆らわない方針がイイ!

”本来そうなるはず”という状態を数値でだして、現実とのギャップを伸び代と捉える考え方が面白い。流れに逆らわず、結果のでやすい点に絞ってリソースを投下するという方針が徹底されていることに感銘を受けた。自分の価値観にすごく合う。勝てるとこで戦うというマーケッターらしい考え方ですごくいい。

質的調査のコツは書いてない

戦略フェイズでは量的調査が活用されることが多いが、いざ戦術に落とす場面では圧倒的に質的調査が役に立つ。インサイトを見つけられなければ、平凡な方向性にもとづいて、アイデアだしを行うため、普通の会社のやり方と同じで実効性の高い施策はなかなかでない。

自分でサービスを体験しつくして消費者視点を持つ・カテゴリの購買行動にとどまらず価値観や悩み事など総合的な理解に努めるべしということぐらいしか書いておらず、インサイトを見つける具体的な方法は書いていなかった。もしかしたら、あまり得意ではなく、その部分は他の人に補ってもらっているのかもしれないが、著者のこだわりも聞いてみたかった。

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